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セラミックスをベースとした電子部品の生産・販売で世界トップクラスのシェアを誇る株式会社村田製作所では、“真のグローバル化”を目標に掲げ、社員の意識改革を進めています。2011年度下期からは「英語力強化研修」をスタートさせ、3年半でTOEIC®が目標に達しない社員を対象に研修を行う計画が進行。2013年1月には、研修の“中だるみ”を防ぐためにCASECを導入し、順調に成果を上げています。同社のグローバル事業展開や人材育成について、CASEC導入時の担当者である人事部人材開発課の阿曽祐子さん、人事部グローバル人事課の奥田美佐さんに話を伺いました。 (左から順に)人事部グローバル人事課 奥田美佐さん、 |
——グローバル化の現状と目標についてお聞かせください。
阿曽 「現在(2015年2月時点)、村田製作所は世界23カ国に101拠点を持っており、電子部品の売り上げの約9割が海外市場での販売によるものとなっています。海外のお客さまも多く、社内外のミーティングやメールでのやり取り、交渉などで英語を使うシーンが日増しに増えてきています。数年前までは、英語ができる一部の社員が対応していましたが、グローバル化が進むにつれ海外の人とコミュニケーションを取る機会がより盛んになってきました。今ではすべての社員にとって英語は必須スキルになっています。また、海外への出向者は約400名おり、海外から本社への出向者も多く、グローバル人材の育成が急務となっています。このような状況を受け、会社として“真のグローバル化”を進めていくことを目標に掲げています。私たちの考える“真のグローバル化”というのは、国籍や地域を問わず、ビジネスシーンに合わせて人材や会社の機能を適切な部署に配置すること、つまり、“世界規模の適材適所”の実現です。今は、この目標に向かって社員の意識を高め、グローバルに活躍できる人材を育成しようと模索しているところです」
——具体的には、どのような取り組みをされているのですか。
奥田 「グローバル人材育成の一環として、2011年度下期に『英語力強化研修』をスタートしました。2014年度下期までの3年半で、関連会社を含めてTOEIC®スコアが目標に達しない社員を対象に研修を行うというプロジェクトです。研修期間は約1年間で、前半は集合研修、後半は自主学習のスタイルをとっています。研修前にTOEIC® IPテストを受験し、500点未満の社員を初級、500点以上の社員を中級として、2つのレベルに分けています。そして、初級クラスでは基礎力養成を目的にした会話などのコミュニケーションを交えた研修を行い、中級クラスではコミュニケーション力の向上を目的にスピーキングやリスニング中心の研修を行なっています。受講者は、業務上英語の必要性が高い社員を中心としており、20代前半から50代まで幅広い世代が集まっています」
阿曽 「研修は、英語力の向上が必要な国内勤務の社員が主な受講対象になっています。研修を実施することで、国内の社員の英語の実践力を向上させ、海外との連携業務の円滑化を促進する効果を狙っています。また、研修には、英語の学習方法を学ぶという目的もあります。研修をきっかけに学習方法や習慣を身につけ、研修後も継続的に学習を続けてもらうことも目的の一つです」
——CASEC導入のきっかけは何だったのですか。
奥田 「『1年後にTOEIC®100点アップを目指しましょう』というのが研修の目標だったのですが、次第に目標達成率が下がってきてしまいました。海外出向が急に決まった社員や、海外とのやり取りが多い部署に異動になった社員などは、英語の必要性に迫られているためモチベーションが高く、研修前後の英語力の伸びも大きく結果に出ていました。しかし、そうではない社員は英語学習の優先順位が下がってしまう傾向がありました。とくに研修の後半は自分で勉強しなくてはならないため、何らかの外的アプローチが必要だと考えていました。ちょうどその頃CASECの存在を知り、日々の学習成果が分かることに加え、手間も時間もかけずに受験できる点が忙しい社員には向いていると魅力を感じ、2013年1月に研修受講者を対象に導入しました」
——CASECをどのように活用していますか。
奥田 「研修受講者には研修期間中に3回、CASECを受験できるようにしました。研修開始時に1回、集合研修後に1回、そして自主学習期間に1回です。私たち事務局としても、CASECはすぐに結果が分かるので、受講者全員の状況を把握しやすく助かっています。そして、CASECのスコア変動や受講者全体のスコアなどのデータを“コミットメントシート”のかたちで各自に開示し、自分の学習の振り返りや今後の指針を書き込んだうえで、シートを提出してもらっています。受講者の振り返りコメントからは、CASECの採点結果から自分の伸びや弱点が見えてくるため、学習意欲の向上にとても役立っていることが感じ取れます。また、研修の実施は数社の企業に外部委託をしているのですが、その成果の測定基準にもCASECを活用しています」
——CASEC導入後の変化はいかがですか。
奥田 「CASECを導入してからは、『1年後にTOEIC®100点アップ』の目標達成率が上がり、その後も高い水準で維持できています。課題だった研修後半の自主学習期間の“中だるみ”解消に、役立った結果だと思います。中には、1年間で200〜250点もスコアが伸びた社員もいました。また、受講者のアンケートでは、『CASECは手軽に受けられてよかった』『TOEIC®の換算スコアも出るので参考になった』という声が多く寄せられています。現時点で社内の基準となっているのはTOEIC®スコアですが、やはりTOEIC®を受験するとなると、時間も手間もかかってしまいます。効率的な英語力向上のためには、CASECは最適なテストだと思います」
——研修受講者以外の社員の意識にも変化はありましたか。
奥田 「当社では年2回、自己啓発のため、希望する社員を対象にTOEIC® IPテストを実施しているのですが、ここ数年で受験者数が1〜2割ほど増えました。会社としてグローバル人材育成に力を入れるようになってから、社員の英語への意識も確実に高まってきていることを感じます」
——今後、CASECをどのように活用される予定ですか。
奥田 「2011年度下期から開始した「英語力強化研修」には一度区切りがつきますが、引続き研修を続ける予定です。手軽に受けられてすぐに結果が出るというCASECの特性を活かして、今後は、研修受講者に加え、海外出向が決まった人の現状の英語力の把握のためにも有効活用していきたいと考えています」
——今後の御社の目標をお聞かせください。
阿曽 「海外での販売は進んでいますが、生産面でも世界最適生産を強化する必要があります。また、海外拠点に出向している日本人に対して『村田製作所の日本人社員の英語力をどう感じるか?』というアンケートを行ったところ、『日本から出張で海外に来る社員は英語力が低いため、現地に出向している日本人社員がミーティングなどの通訳をしなければならず、非効率』、『メールが日本語で送られてくるため、英語に翻訳が必要になり、本来の業務が遅れる』などの回答があり、改善すべき点が多々見えてきました。数年前に比べると、英語ができる社員が増えてきていますが、今後も継続的に社員の英語力向上に取り組む必要があると思っています。どの部署のどのような仕事であっても、今後はさらに海外とのつながりが強くなることは間違いありません。たとえ国内にいても、仕事をする舞台は世界なのだということを、社員の間の共通認識として広げていきたいと思います」
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