英語コミュニケーション能力判定テスト CASEC データでわかる!CASEC
受験者数の推移
2001年10月本格展開後、累計約320万人が受験しています。(2024年3月末現在)
CASECの受験者数[累計]
受験者数:累計受験者数が3,202,466人(2024年3月末現在)となりました。
※各年度は、4月から翌年3月で集計。(例)2023年の場合、2023年4月~2024年3月
TOEIC® L&Rとの関係および目安について
TOEIC® L&Rスコア目安について
- CASECは結果表示の際に、TOEIC® L&Rスコアの目安を表示しています。実力把握の一助としてご活用ください。
- TOEIC® L&Rスコア目安は、過去の受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得したTOEIC® L&Rスコア(自己申告による)を集計し、その結果をもとに算出しています。
データ収集方法および分析対象者
- CASECは、受験前に受験者に対して簡単なアンケート調査を行っています。2007年1月1日~2009年12月31日のCASEC受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得したTOEIC® L&Rスコア(自己申告による)を集計し、CASEC Totalスコアとの関係を調べました。
- CASECの受験で多肢選択形式の問題からなるSection1~Section3の正答数が「0」だった場合および、受験時アンケートでありえないTOEIC® L&Rスコアが申告された受験で得られたデータを分析から除外しています。
- また、CASECを複数回受験している受験者については、最新の結果のみを採用することにしました。
- 最終的に、19,167件のデータをもとに分析を行いました。
CASECスコアとTOEIC® L&Rスコア目安の対応表
TOEIC® L&Rスコア目安は、上の集計結果をもとに、CASECの各スコアに相当するTOEIC® L&Rスコアを算出したものです。
なお、目安と自己申告スコアのずれが100点以内となる人は、全体の72%程度です。
参考資料: CASEC Total スコアとTOEIC® L&R自己申告スコアの散布図
参考資料: CASEC Totalスコアのグループ別 TOEIC® 自己申告スコアの分布
CASEC Totalスコアをもとに、受験者を0~100, 101~200,..., 901~1000の10グループに分けました。
グループ別のTOEIC® L&R自己申告スコアの分布を示したのが右の「箱ひげ図」です。
CEFRとの関係および目安について
CEFRについて
ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR: Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment) (Council of Europe, 2001)は、外国語の習熟度をA1からC2までの6段階で説明したもので、各レベルを「その言語を使って何ができるか」で説明する点に特徴があります。その研究・開発は欧州評議会(Council of Europe)によって行われました。今ではヨーロッパのみならず多くの地域で知られるようになり、外国語学習者の習熟度を表す国際的なガイドラインとして利用されています。教育現場や学習教材作成の他、TOEIC®やTOEFL®をはじめとする様々な試験のレベル比較や企業での採用・研修の際にも役立てられています。
CASECスコアとの対応について
【方法】
スコアの対応づけは、欧州評議会が公開しているCEFRと他試験の対応付けマニュアル(Council of Europe, 2009)に基づいて行いました。手順は以下の通りです。
- Familiarization(作業者が対応付けプロセスやCEFRについて学習・研究する)
- Specification(CASECとCEFRの内容的な関連について調査を行う)
- Standardization Training & Benchmarking(外部から評定者を集め、CEFRのレベル感覚を身につける研修を行う)
- Standard Setting(実際のCASEC試験問題を見て、評定者がCEFRレベルづけとレベル境界を決める)
- Validation(上記作業の分析と検証)
なお、Section 4は問題の形式上CEFRとの対応は難しいと判断し、現段階では対応づけをしていません。CEFRの考え方では、言語を使って実生活のどんなシチュエーションで何ができるかに基づいて習熟度を表します。それに対し、CASECのSection 4の問題は、短い文章の一部分が空欄になっており、読み上げられた音声を聞いて書きとるという形式で、具体情報の聞き取りができるかどうかを評価していますが、CEFRのように実生活のシチュエーションが設定されているわけではありません。
【結果】
各セクション詳細
■Section 1: 語彙(単語)の知識
Section 1 スコア |
CEFR レベル目安 |
説明 |
---|---|---|
195 ~ 250 | B2以上 | 個人的、学術的、職業的な場面で出会う、抽象的および具体的な内容について理解するのに十分な語彙知識がある |
145 ~ 194 | B1 | 日常生活に関わるほとんどのトピックについてのある程度まとまったやりとりにおいて、全体的なことや詳細情報を理解するのに十分な語彙知識がある |
75 ~ 144 | A2 | なじみのある状況・トピックにおいて、日常生活上の交流や店でのやりとりを理解するのに十分な語彙知識がある |
0 ~ 74 | A1以下 | ごく基本的な表現、自分の背景、差し迫った要求、身近なトピックについて理解するのに十分な語彙知識がある |
■Section 2: 表現の知識
Section 2 スコア |
CEFR レベル目安 |
説明 |
---|---|---|
225 ~ 250 | B2以上 | 個人的、学術的、職業的な場面で出会う、抽象的および具体的な内容について理解するのに十分な表現の知識がある |
165 ~ 224 | B1 | 日常生活に関わるほとんどのトピックについてのある程度まとまったやりとりにおいて、全体的なことや詳細情報を理解するのに十分な表現の知識がある |
85~164 | A2 | なじみのある状況・トピックにおいて、日常生活上の交流や店でのやりとりを理解するのに十分な表現の知識がある |
0 ~ 84 | A1以下 | ごく基本的な表現、自分の背景、差し迫った要求、身近なトピックについて理解するのに十分な表現の知識がある |
■Section 3: 聴解(大意の把握)
Section 3 スコア |
CEFR レベル目安 |
説明 |
---|---|---|
225 ~ 250 | B2以上 | 個人的、学術的、職業的な場面で出会う、抽象的および具体的な内容について理解するのに十分な表現の知識がある |
200 ~ 224 | B1 | 日常生活に関わるほとんどのトピックについてのある程度まとまったやりとりにおいて、全体的なことや詳細情報を理解するのに十分な表現の知識がある |
145 ~ 199 | A2 | なじみのある状況・トピックにおいて、日常生活上の交流や店でのやりとりを理解するのに十分な表現の知識がある |
0 ~ 144 | A1以下 | ごく基本的な表現、自分の背景、差し迫った要求、身近なトピックについて理解するのに十分な表現の知識がある |
参考文献
- Council of Europe. (2001). Common European Framework of Reference for Languages: learning, teaching, assessment. Cambridge: Cambridge University Press.
- Council of Europe. (2009). Relating language examinations to the CEFR: Manual. Retrieved May 6, 2014, from http://www.coe.int/t/dg4/linguistic/Source/ManualRevision-proofread-FINAL_en.pdf
TOEFL iBT®との関係および目安について
※現在、CASECのスコアではTOEFL PBT®のスコア目安を表示しており、TOEFL iBT®のスコア目安は表示しておりません。
TOEFL iBT®との関係および目安について
- TOEFL iBT®スコア目安は、過去の受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得したTOEFL®スコア (自己申告による)を集計し、その結果をもとに算出しています。
- TOEFL iBT®のスコアは0~120点の範囲で算出されます。また、CASECのスコアは0~1000点の範囲で算出されます。
データ収集方法および分析対象者
- CASECは、受験前に受験者に対して簡単なアンケート調査を行っています。2010年1月1日~2012年12月31日のCASEC受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得したTOEFL®スコア(自己申告による)を集計し、CASEC Totalスコアとの関係を調べました。
- 受験時アンケートでありえないTOEFL®スコアが申告された受験で得られたデータを分析から除外しています。
- TOEFL ® PBTのスコアと思われるデータについては、ETSが公表したTOEFL Total Score Comparison Tableを元に、TOEFL iBT®スコアに変換しました。
- CASECを複数回受験している受験者については、最新の結果のみを採用することにしました。
- 最終的に、2,024件のデータをもとに分析を行いました。
CASECスコアとTOEFL iBT® L&Rスコア目安の対応表
TOEFL iBT®スコア目安は、上の集計結果をもとに、CASECの各スコアに相当するTOEFL iBT®スコアの範囲を算出したものです。ただし、CASECスコアが450点以下の場合、TOEFL iBT®目安スコア範囲を一律で45点未満としました。また、CASECスコアが950点以上の場合、TOEFL iBT®目安スコア範囲を一律で100点以上としました。これは、CASECスコア450点以下、および950点以上を取得した受験者のTOEFL®自己申告スコアのデータ数が少なく、データの精度が低いことによるものです。
参考資料: CASEC TotalスコアとTOEFL®自己申告スコアの散布図
参考資料: CASEC Totalスコアのグループ別 TOEFL® 自己申告スコアの分布
CASEC Totalスコアをもとに、受験者を0~100, 101~200,..., 901~1000の10グループに分けました。
グループ別のTOEFL® L&R自己申告スコアの分布を示したのが右の「箱ひげ図」です。
英検®との関係および目安について
英検®スコア目安について
- CASECは結果表示の際に、英検®級の目安を表示しています。実力把握の一助としてご活用ください。
- 英検®級目安は、過去の受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得した 英検®級(自己申告による)を集計し、その結果をもとに算出しています。
データ収集方法および分析対象者
- CASECは、受験前に受験者に対して簡単なアンケート調査を行っています。2006年1月1日~2007年12月31日のCASEC受験者がCASEC受験時に任意で回答した受験者アンケートのうち、過去に取得した英検®級(自己申告による)を集計し、CASEC Totalスコアとの関係を調べました。
- CASECの受験で多肢選択形式の問題からなるSection1~Section3の正答数が「0」だった場合のデータは分析から除外しています。
- また、CASECを複数回受験している受験者については、最新の結果のみを採用することにしました。
- 最終的に、17,112件のデータをもとに分析を行いました。
英検®各級への「合格可能性」について
- 英検®級の「合格可能性」は、CASECのスコアごとに英検®級を申告した人の各級の内訳を集計し、CASECの受験結果が同程度のレベルだった人の中で当該級以上の級を持っている人の割合を予想したものです。また、英検®級目安は、「合格可能性」が50%以上である級のうち、最も高い級を表しています。あるCASECのスコアを取得した方が持っている英検®級の目安とお考えください。
CASEC Totalスコアのグループ別 英検®) 自己申告級の分布
CASEC Total スコアをもとに、受験者を0 ~100, 101 ~200,..., 901 ~1000 の10 グループに分けました。 グループ別の英検®自己申告級の割合を示したのが右の帯グラフです。
論文/IRT、CATに関する著書
論文
- 論文名
- 英語能力測定における CAT の適応例と効果測定
- 著者名
- 林規生
- 雑誌名
- 計測と制御
- 出版事項
- 巻号 40(8) / ページ 572-575 / 出版年 20010810
- 論文名
- Practical use of computerized adaptive testing in Japan -Development and operation of “CASEC” -
- 発表者名
- N. Hayashi, Y. Nogami, K. Maeda, H. Ikeda
- 学会名
- ICP-2004 at Beijing, China. August 13th, 2004
IRT及びCATに関する著書
書籍 | 著者 |
---|---|
項目応答理論入門―言語テスト・データの新しい分析法 | 大友賢二(弊社アドバイザー) |
項目応答理論[入門編]-テストと測定の科学- | 豊田秀樹 |
現代テスト理論 | 池田央(弊社アドバイザー) |
項目応答理論 基礎と応用 | 芝祐順-編 |
Applications of Item Response to Theory to Practical Testing Problems | FREDERIC M. LORD |
Item Response Theory: Principles and Application | Ronald K. Hambleton, Hariharan Swaminathan |
Fundamentals of Item Response Theory | Ronald K. Hambleton, Hariharan Swaminathan |
Item Response Theory for Psychologists | SUSAN E. EMBRETSON, STEVEN P. REISE |
Computerized Adaptive Testing: A Primer | HOWARD WAINER |
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